仕事を引き受ける際に口頭のみの指示で終わらせないことです。社内の上司からの指示でも、取引先からの指示でも、仕事を依頼されたら指示内容を文章で残すくせをつけましょう。また、相手に文書で残してもらえるようでしたら、なるべくメールや指示書みたいな感じでもらうようにしましょう。

具体的には、メールで発注元(社内の上司や取引先)に「先ほど御指示を頂いた内容を下記の通りまとめました。指示内容に相違がないか御確認をお願い致します」という旨を添えて、依頼内容を箇条書きで送るのです。

これは仕事の「証拠」となるステップです。トラブルになった時、「指示内容の確認メールをお送りしましたよね?」と反論できます。メールを確認しないのは相手の責任です。

なかにはこうしたメールを面倒くさがる人がいますが、関係ありません。これは自分の身を守るための行為です。どんどんメールしましょう。

第三者を巻き込む

巻き込むという表現には語弊があるかもしれませんが、仕事のやりとりを依頼人とあなたの2人だけで完結させてはいけません。必ず第三者の確認を求めましょう。

先ほどのメールでいうなら、仕事を頼んだ発注元の上司(社内の上司なら、そのさらに上の上長。取引先なら担当者の上司)をメールのCCに加えます。

こうすることで「あなたの部下からこういう指示で仕事を引き受けましたよ」という報告をしたことになり、メールを受け取った側は仕事内容を確認することで責任を分担することになります。これは、ビジネスという点では基本的な行為なので、遠慮する必要はありません。

例えば会社間の取引の場合なら、まず契約書を取り交わしますよね?そして、契約書には担当者や上長の承認印が必要になる場合がほとんどです。ビジネスというのは、本来かなり確認と承認のステップが多いものなのです。

メールの送信は、契約書の簡略版という意味合いがあり、CCに相手の上司を加えることは、ごくごく自然な流れなのです。

仕事の頼み方が雑な人というのは、なかなか減りません。また、そういう人の仕事が丁寧になる可能性も低いです。悲しいことですが、現実にはそういう困った人がどうしてもいるのです。

しかし、負けてはいけません。ビジネスは常にリスクとの戦いです。何度も繰り返しになってしまいますが、自分の身は自分で守らなければいけないのです。

古くからの言葉に「石橋を叩いて渡る」というものがあります。この考え方は、21世紀となった今でも通用するものです。

トラブルは無いに越したことはありませんが、万が一に備えておく用心深さは必要です。

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