子育てというのは常に未知との遭遇です。子供には大人の常識が通用しないし、毎日が驚かされることの連続です。子供は思った通りにご飯を食べないし、急に熱を出すし、駄々をこねます。
そんな大変な子育ての中で、また厄介なのが夫婦の価値観の違いです。お父さんは〇〇だと考えていても、お母さんは△△だと思っている。ということはよくあります。夫婦といってもこれまで育ってきた環境が違うのですから、価値観が違うのは当然です。しかし、子育ての中で価値観の違いが衝突してしまうと、親にとっても子供にとっても良くない環境を生み出してしまいます。
では、一体どうすれば良いのでしょうか?今回は、夫婦で子育ての方針が違う場合の対処方法を考えてみましょう。
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夫婦で子育ての方針や価値観が違う場合の対処方法
そもそも子育てに正解なんてないと知る
まず夫婦間で子育ての方針や価値観が異なってしまう際に考えてほしいのは、子育てには唯一絶対的にこれが正しい、という正解が存在しないということです。人はどうしても、行き詰まり悩むと、どこかに正解があるんじゃないかと考えてしまいがちです。ですが、子育てにおいて絶対解はありません。自分としては間違っていることをしていると思っていても、子供は健康にいい子にすくすく成長することもありますし、これは子供のためになるはずだと思っていることが、かえって逆効果になることだってあります。
このように、自分自身の子育てに関する、考え方や価値観というのが必ずしも正しいとは限りません。また、同じ子育てをしても、子供は両親以外からの影響も受けますから、自分たちの理想とする子育てとは違った形で成長していくこともあるのです。
相手の話をよく聞く
子育てに限らず、夫婦で生活をしていくうえで必要なのが「自分の価値観は絶対ではない」という考え方を身につけることです。誰にだって間違いはあります。自分の考えていることが必ず正しいとは限りません。
子育てで意見が対立する時は、夫婦がお互いに「自分が正しい。相手が間違っている。」と考えてしまうものです。自分の価値観に固執し、相手の価値観を全否定していては、話し合いになりませんね。だから、まず「自分の価値観が正しいとは限らない」という考え方を身につけ、冷静に話し合いができるようにしましょう。
「自分の価値観は絶対ではない」「自分が正しいとは限らない」という視点で話し合いをすれば、相手の意見にも耳を傾ける気持ちの余裕が生まれます。もちろん、自分の意見を全否定して、相手の意見を全肯定すればいいというものではありません。肝心なのはバランスです。夫婦の間で冷静に意見を交わし、妥協点を探る。それが理想的な問題の解決方法でしょう。
専門家の意見を取り入れる
意外と知られていないのが、市区町村の児童福祉サービスです。市区町村によって細かい違いはありますが、児童福祉関係の窓口に行くと、専門の担当者が悩みの相談に乗ってくれます。もっと踏み込んだ制度では、市区町村と提携した児童心理士が育児の相談に乗ってくれるという制度もあります。児童心理士との面談は予約制の市区町村が多いですが、子供の発育の悩みや日常生活の苦労など、様々な悩みに専門的な立場から意見をくれる児童心理士の存在はとても貴重です。
児童心理士による面談制度の多くは、小学校就学前の未就学児(乳幼児)が対象です。小学校に入学したあとは、別の制度で市区町村が家庭をフォローしてくれます。夫婦で子育ての意見が対立して結論が出ない時は、そうした市区町村の児童福祉サービスを頼って専門的なアドバイスを受けるというのも有効な手段です。
実際、市区町村の児童福祉サービスに相談したことで、子供が抱えている発育の問題を早期に発見し、治療に取り組むことができたという御家庭も多いようです。これは、夫婦で意見を戦わせているだけでは絶対に解決できないレベルの問題です。本当に子供の健やかな成長を望むのであれば、ためらわずに専門家のもとへと足を運ぶのが良いでしょう。
まとめ
今回は夫婦で子育ての価値観や方針が違う場合の対処方法を解説してまいりました。
親子が笑顔で暮らしていくために、自分には何ができるのかをよく考えましょう。
ぜひ、参考にして頂ければと思います。